第三十一回 フランス
フランスといえば、ファッションと食事が思い浮かびます。でも、私にとっては、フランス発の医療が、
その関心事となります。最先端の医療技術を持ち続けるアメリカと違い、フランスの医学は、素人目には
それほど最新の進んだものとは思えない。しかし、フランスは、腹腔鏡の導入やUAEなどの侵襲度の低
い内科的な技術を開発しています。
アメリカでは、50歳以上の約半分の女性が、子宮筋腫や子宮がんなどの診断名の元に、子宮の全摘
手術を受けているそうです。医療費が高いことから、筋腫であっても、同じ手術を一度するならば、核出
手術をするよりも全摘手術で全てを終わりにした方が経済的にも合理的だと考えられているようです。
ただ、フランスで開発されたUAEの簡便さと一度塞栓をした筋腫は二度と大きくなることがないことや
入院期間も短く、体の負担も少ないことから、爆発的に普及しているようです。
アメリカでは、悪いものは全て取るという積極的な手法が好まれるのに比べて、イギリスやフランス
などの欧米では、子宮筋腫は、例えあっても、それは体質とみなし、明らかに生活の質の低下を招いて
いる症状がなければ積極的には手術を勧めたりはしないそうです。このフランス人の考え方は、手術は
なるべく避けたいと考える私には心地よく感じました。
巷では、ガンの早期発見と早期治療が、命を守ると流布されています。それと同じように、病気は
何でも早期発見をし、早期治療が基本だ。それさえ守れば、殆どの場合、健康でいられると考えられ
ているようだ。すい臓ガンのように、早期発見が難しい難治ガンにおいても、確かに早期発見と早期
治療が叫ばれています。しかし、早期発見が必ずしも命を延ばすとは限らない。早期発見、早期治療
、早期再燃あるいは早期再発という形を取ることも多いと思います。内膜症や腺筋症においても、それ
が言えるところがあるように思います。
最近のMRI検査の普及に伴って、昔は筋腫と診断されたものも、腺筋症だと正しく診断される機会
が増えています。そして、その診断が、10代や20代前半でなされた場合は、知らないでいた場合
に比べて厄介なことも増えてくることも多いような気がします。ホルモン剤の使用とそれに伴う更年期
様障害や骨量低下の問題、あるいは精神的なうつ状態を引き起こす問題などが懸念されます。一度、
産婦人科の門を叩くと閉経まで続く長い通院生活と病気を持っているという患者であるというマイナス
思考などから起こる苦悩などは、早期発見と早期治療で得られるメリットを上回っているといえるのだ
ろうか。甚だ疑問と言わざる得ないのではないでしょうか。
私は、腺筋症も筋腫と同じで、病気ではなく体質だと思っています。腺筋症は、有名じゃないけれど
筋腫と同様、ごくありふれたもので、その患者の数も多いです。確かに辛い症状に苦しめられてはいる
けれど、私は、腺筋症になりやすい体質持ちであり、その症状は内科的治療で済ませたいなと思って
います。とにかく自分がひどい病気持ちだと考えるよりも、体質だと考えた方が気が楽になることだけ
は確かです。深刻に捉えることなく、人生の伴走者として付き合っていきたいと思っています。
第三十二回 99%
99%に続く言葉と言えば、殆ど間違いがない、といったものでしょうか。99%は、100%ではない
けれど、100%のそれに限りなく近い。だから、1%の違いなんて、そう問題とされることはない。
しかし、99%と100%は、似て非なるものです。
例えば、人とサルの遺伝子は、約99%まで一致します。しかし、誰も人とサルは殆ど同類、変わり
がないとは言わないと思います。また、私たちが暮らす、この地球は、太陽系の中の存在は、1%以下
です。太陽系の重量の99%は、太陽です。その他の惑星などの星全部を含めて、やっと残り1%と
なります。太陽系の99%が太陽だからといって、1%未満の重量に過ぎない地球という星が、重要
なものではないとは思えません。それにしても、太陽の存在は、偉大です。46億年前の誕生の時から
今まで、水素からヘリウムへの核融合を繰り返して、輝き続けています。太陽から、1億5千万キロメー
トルも離れた我が地球に多くの恵みをもたらしてくれています。しかしながら、その太陽系も私たちが
属する銀河の中では、その中心からかなり離れていて、殆ど端っこに位置しています。そして、私たち
の銀河は、また大きな銀河群の一つに過ぎません。そもそも、宇宙の推定年齢が、135億年だと言わ
れているので、太陽系そのものの誕生は、ごく最近の出来事です。
人間に必要なミネラルには、銅や鉄など色々な金属が含まれています。それは何故かと考えてみると
それは、人間が、この宇宙に瞬く星星の誕生と死を繰り返す中で誕生しているからです。核融合と言うと
とても恐ろしいものに感じますが、宇宙の中では、ごく普通に行われています。そして、水素からヘリウム
、更に大きな重量を持つ金属が核融合により生まれています。私たち人間は、星屑の中から生まれたの
です。星を眺めながら、そんなことをたまには考えてみるのも楽しいかも知れません。
さて、99%のお話しをもう一つ。人間の骨の話しをします。人間は、生まれた時の骨の量は、30グラム
です。生まれた時の体重が、3000グラムと考えると1%に相当します。それが、成人になると男の人は
約1000グラム、女性の場合は、700〜800グラムくらいになります。骨には、体を支える支持組織と体
を保護するという保護組織があります。この骨が最初に誕生したのは、古代の魚だと考えられています。
骨になる前は、魚のうろこの部分が硬くなり、骨の役割を果たしていたようです。魚の場合は、水中で
暮らしていて浮力があるので、さほど強いものでなくてもよかったので、骨の構造は単純で脆いものでした。
その魚が陸上に上がると四足で歩く時に、内臓を支える必要から、丈夫なものとなる必要がありました。
それでも、人間のように二本足で立って歩くという骨にとっては、強さを要求されることはありませんでした。
魚に脊椎が出来てから人間に進化するまでの期間が短くて、根本的に骨が進化に追いついていないと
言われています。骨には、海綿骨と呼ばれる断面が、フランスパンの割面のような穴だらけの骨と皮質骨
と呼ばれる中が空洞になっている筒のような腕や脚の骨の二種類があります。重量としては、皮質骨が
多いのですが、体積にしてみると海綿骨の方が断然大きいのです。
背骨や 骨盤なども海綿骨からなっています。そして、更年期を過ぎるとまず最初にこの部分に影響が
出ます。骨は、30歳くらいで最大となり、20歳から40歳までは、ほぼ横ばいの量を保っています。しかし、
その後は、ゆるやかに減少をし、閉経後は、急激に5年ほどは2〜3%減少をし、その後も年に1%の減少
をするそうです。ちなみに、65歳以上の女性の約半分が骨粗しょう症だと言われています。ちなみに男性
の約半数が骨粗しょう症と診断されるのは、80歳以上です。これほど男女に共通の臓器でありながら、男
女差の著しい病気は、ないようです。閉経までの短い期間に、カルシウムの貯金に努めたいと考えています。
骨の話しは、このくらいにして、本題に戻します。99%と骨との関係です。人体に含まれるカルシウム
の99%は、骨に存在します。それでは、後の1%は、どこにあるかと言いますと血液の中と細胞の中に
あります。残り1%のうち血液の中に存在するカルシウムは、骨に含まれる約一万分の一の濃度でしか
ありません。細胞に含まれるカルシウムは、その血液に含まれるカルシウムの更にまた約一万分の一、
つまり骨の約一億分の一となっています。こんな少ないカルシウムですが、その働きは大きいです。
血液の場合のカルシウム濃度は、コレステロール値などと比較するとその許容される数値の幅は狭く、
少なくても多くても生死に関わります。細胞中のカルシウムも、同様で、筋肉の動きや受精後の分割に
も関わりがあることが分っています。
99%も勿論大事なものですが、残りの1%も、うんと大事なことが含まれていることをお忘れなく。
天才は、99%の努力と1%の才能という諺もありますね。凡人は、才能に頼ることなく、100%の
努力を忘れないようにしないといけないということでしょうか。
第三十三回 60回
最近、久し振りに中学時代の同級生と出会いました。彼女は、30歳近くで結婚をし、子供も1人産んで
いました。にこやかな笑顔ややせぎすの体型と色白は、ちっとも変わりがありませんでした。でも、何となく
しわっぽく、しみもいっぱいでした。今年46歳という年齢にしては、少し老けているように感じました。
普段は、結婚もしていないし、子供もいないせいもあり、頭の中では、毎年毎年年を重ねているのだと
いう事実を受け止めてはいても、この間のように、同じ年の人と出会うと急に自分の年を感じさせられ
ます。自分ももう若くはないのだなぁと自覚させられます。同じ年と言えば、テレビのブラウン管に登場す
る同じような年のタレントさんや俳優さんたちです。でも、彼らは、器量も良く、それなりの努力もし、ライト
や化粧や美容などに関してお金や努力を惜しみません。だから、一般の何もしていない自然に任せて
年を重ねている人たちとは、見た目の若さが違います。それでも、やはり年は取っていきますが・・。
そこで、今回は、老化について考えてみたいと思います。寿命は、性成熟期の6倍とするものから
考えると人間の場合は、20歳を6倍して、120歳。このあたりが、生物学的な寿命だとされています。
老化とは何かと考えみると代謝にいきつきます。成長後に死んだ細胞と同じ細胞が補充され続けれ
ば、いつまで経っても若いままでいられるはずです。しかし、現実には、細胞の分裂は、ガン細胞など
の例外を除いて有限です。人間の細胞で一番細胞分裂が多いのは、胎児の繊維芽細胞で、60回だ
と言われています。段々と年を取ってくるにつれて、細胞の分裂回数は減ってきます。普通の成人の
細胞は、20〜30回ほどしか分裂できないそうです。
それにしても、興味深いのは、個々人による老化の違いです。20歳になるまでは、見かけの年齢
には、さほどの差が見られません。なのに、20歳を過ぎ、30歳を過ぎて40歳に突入する頃になると
個人差が激しくなります。ある人は、ひどく若く見え、また、ある人は、ひどく老けて見えたりします。
20歳までは、遺伝子による成長プログラムに従うが、老化にはそれがないのではないかと言われ
ています。つまり、成長後の老化は、個々人の責任による部分もかなりあるのではないかということ
ですね。10代の頃は、少し大人の女性に見られたいという思いもありました。でも、46歳という更年期
に片足を突っ込んだ年になりますと一歳いや一ヶ月でもいいから、心も体も若く(笑)美しく(別問題です
ね)いたいと考えるものです。年輪を重ねるという言葉もありますが、頭の中の成長はともかく、外見
だけは、いつまでも若く美しくいたいものです。
老化に関する本を読んでいると老化に関与する遺伝子は、沢山あるようです。世界に30人しかいな
いといわれる早老病のプロジェリアは、第一染色体の長腕部分に異常が見つかったそうです。そして
その異常は、受精の時のゆらで起こり、親からの遺伝ではないそうです。
ガン細胞は、老化することを忘れてしまった細胞です。とにかく増殖をすることだけに特化された細胞
です。普通は、細胞分裂後に短くなるテロメアという部分が、ガン細胞では短くならないそうです。
ガン細胞にならずに、テロメアも再生されるようになれば、もしかするといつまで若く美しいまま(これには
個人差がありますが)2000年とかそれ以上生きられるようになるのかも知れません。
それにしても、50歳って初老なんですよねぇ。50歳になるまでは、あとたったの4年です。確かに
早くに結婚をし、出産した人では、孫がいる人もいます。高校時代の同窓会のお知らせの中に載って
いた同級生の皆の中年太りのおっさん姿といかにもお母さんの雰囲気に圧倒されてしまいました。
気分は、ちっとも年は取らないけれど体は正直に年を取っているものなのですね。
心にも体にも程よいストレスを与えることが、老化を防止するそうです。暗く生きても明るく生きても
同じ人生。しかも、ストレスで傷つく分、心も体も老化するなんて絶対に損です。
でも、程よいストレスを持ち続けることは、難しいなぁ。
第三十四回 偏見?
先日、読売テレビで、卵巣がんと低用量ピルについて放送されていました。ご覧になった方も多いと
思います。日本女性が、卵巣がんになりやすくなっている。年間6千人を越える女性が卵巣がんと
診断されて、4千人が亡くなっているそうです。つまり、単純に計算すれば、死亡率は、4/6つまり、
66.6%ほどになるということになります。それだけ、卵巣がんは発見が難しく、その進行が速い。
だから、卵巣がんにならないようにしましょう。そのためには、低用量ピルというものがありますよ。
これを5年間毎日飲むと卵巣がんになる率が半分以下、そして10年間ほど続けて飲むと1/10
以下にまでになりますよ。60歳以上の人が受けるホルモン補充療法では、乳がんの発生が増えま
すが、低用量ピルには、そういうことはありません。それどころか子宮内膜がんも減少しますよ。
長い間飲んでも、止めて子供が欲しいとなったのなら、その時は何の心配もいりません。女性らし
さを保つ量の女性ホルモンを補給し、その分、排卵を抑制します。だから、排卵で卵巣が傷つくことも
なくなり、それが卵巣がんになる危険性を減らします。
また、ピル=避妊薬というだけではなく、例えば内膜症などで、痛みや過多月経に苦しむ人の場
合は、痛みも出血も減りますよ。内膜症による明細胞腺がんが増えているので、半年に一度の超音
波検査とCA125を定期的に調べましょう。
番組を見ていると何と低用量ピルって素晴らしいだろう。低用量ピルを継続して飲んでいれば、
かなり卵巣がんになる危険性は減らせるのだなぁ。ただ、漫然と卵巣が働くままに任せている
のは良くないんだという気分にさせられます。
卵巣がんになる危険因子は、晩婚化と少子化と高学歴化が挙げられていました。出産の機会が
減り、卵巣が異常に排卵し過ぎて、それが原因となって卵巣がんになりやすいということのようです。
それはそうかも知れません。でも、何故、女性だけ低用量ピルで、女性らしさ分だけの女性ホルモン
を保ち続けようと医者が提言するんでしょうか。男の場合は、どうなんでしょう。男の人だって、子作り
以外の期間は、女性ホルモン同様に、無駄に過剰な男性ホルモンの影響を精巣・睾丸・前立腺など
の性器が受け続けていますよね。これらのガン防止のために、低男性ホルモンの錠剤を飲みましょう
よといった提言はなされていないですよね。
低用量ピルは、欧米で使われ始めて50年もの歴史があります。だから、よく改善もされている
し、起こる副作用についても研究されています。女性側で避妊ができるという点、きちんと服用をして
いれば、高い避妊率だということも分っています。でも、卵巣がんの予防のために、最低5年間は
低用量ピルを飲み続けましょうという提言には、しっくりいきません。偏見と言われるかも知れない
けれど、きちんと排卵もあり、女性ホルモンも分泌されている女性が、化学合成された女性ホルモン
を継続して飲み続ける必要はないと思います。番組の中では、最近、内膜症であるチョコレート嚢腫
を母体にして発ガンする卵巣がんが、3割を占めていると言っていました。だから、そういう人にとって
は、低用量ピルを飲むことは治療にもなるし、卵巣がんの予防にもなると思います。他の人について
も、半年に一度は、卵巣がんの早期発見のために、超音波検査とCA125検査を受けましょう、と
それだけでいいと思います。
年間3万〜5万くらいのお金と病院へ行く手間をかけ続けることはないのじゃないかなぁ。確かに、
飲んでいる人の卵巣がんになる率が半分とか1/10になるのは、凄いと思うけれど、誰がその卵巣
になりやすい人なのかチョコレート嚢腫持ち以外の人の場合は、分らない。アメリカの統計ではと
言っていたけれど、アメリカと日本では、卵巣がんの細胞組織のタイプの発生割合も異なります。
だから、アメリカで得られた情報がまるまる日本で適用できるとは限りません。
テレビで病気を取り上げる時に、よく数字が用いられますが、どういう要素を元にして統計を
取ったのかが明確にされていない場合がよくあります。
最後に気になったことを一つ。低用量ピルには、副作用はまるでないかのように、自信たっぷり
に話していたことです。薬には、どんな良い薬でも必ず副作用はあります。番組では、副作用も
主作用と同じくらいに素晴らしい効果があると言っていました。つまり、出血量が減ることとかです
ね。ただ、注意しないといけないのは、やせている人が低用量ピルを飲むことにより、心が安定して
太ってしまうことがある、あとむくみが出る場合がある。その場合は、ケースバスケースで対処します。
そう言っていました。いずれにしろ、たいしたことはないということですね。
やせていない人だって、心が安定して太るってこともあると思います。(笑)
低用量ピルを飲み続けると肝臓に良性腫瘍が出来ることがあり、それがしばしば内出血を起こす
場合があると他の本に書かれてありました。そのことについては、一言も触れていませんでした。
低用量ピルは、卵巣がんを予防すると共に、保険が利かず、病院にとっては結構おいしい副収入
?になるので、卵巣がん予防を口実にして盛んに、沢山の女性に対して服用を勧めているのでは
ないのかと勘ぐってしまいました。
これって、産婦人科嫌いの私の偏見かなぁ?
第三十五回 鬼退治
光触媒で、し尿処理所から排出される女性ホルモンを除去する方法がテレビで紹介されていました。
いくらろ過しても、し尿処理所で処理した水には、女性ホルモンが含まれていて、それが河川を汚染
しているというのです。内分泌撹乱化学物質を除去する方法として、日本で開発された光触媒を用い
ようとする試みだそうです。女性ホルモンばかりが、環境を破壊するというけれど、男性ホルモンは
どうなんでしょうね。少子化も晩婚化の問題も含めて、全て女性の側の方ばかりを取り上げている
けれど、それが本当に正しいのかは疑問です。
それは、さておき、光触媒は素晴らしい科学技術だと思います。酸化チタンを利用して、汚れを
取り除きます。単なるほこりなどの汚れ以外にも、細菌などの生物の汚れにも応用できます。
実際に、手術室の床などにも、光触媒が使われているそうです。酸化チタンは、今のところ、人体
にも無害だと言われています。それを応用すれば、例えば、虫垂炎などの際、汎用性腹膜炎など
を起こした場合、開腹した際に、酸化チタンを振りかけて光を当てることにより、お腹に散らばった
有害な大腸菌などの細菌を除去できたりも出来るようになるのではないでしょうか。
腺筋症の病巣にも人工的に何かしらの汚れを意図的に取り込んで、正確に外から光を角度
などを変えつつ照射することにより、自然と消滅しないかなぁと考えたりします。
光触媒は、エアコンなどの電化製品として実用化が進んでいます。今では、光があまり到達
しない部分にもある金属を添加することにより、それも可能だそうです。
光を利用しての腺筋症治療を想像するだけでも楽しいです。腺筋症になってももう大丈夫。
病巣に取り込まれる薬を事前に飲んでおいて、病巣を目がけて光を照射すると、あらま不思議
なことに、腺筋症が小さくなり、消滅してしまう。何て素晴らしいんでしょう。
ふれあい掲示板でも、何人もの方が書き込まれているように、頭のいい方が現れて、
腺筋症を簡単かつ完全に治してくれないかしらん。生理が来る度に、色々と腺筋症の鬼退治
を考えしまいます。皆さんも、腺筋症と別れる方法をいろいろと考え語ってみませんか?
腺筋症の病巣が光のパワーで溶けていくと想像するだけで、愉快な気分になる私です。
第三十六回 第三の波
第三の波とは、インターネットのことです。今から25年前に、アメリカの未来社会学者の
アルビン・トフラー氏の書いた「第三の波」と「未来への衝撃」の本は、これからの社会を描いた
ものでした。その本を読みながら、20歳の大学生だった私は、夢物語のような気分でした。
ワープロとかパソコンらしきものが出てはいましたが、とても個人が所有できるような価格
ではありませんでした。パソコンもマイコンと呼ばれ、自分で組み立てて、プログラミングも
しなければいけないものでした。ですから、SOHOで在宅ビジネスと言われてもぴんと来ませ
んでした。2001年宇宙の旅の著者がスリランカから電話回線を使って、その原稿を送るという
話しを聞いて、凄いとも思いました。まさか自分が、個人用のパソコンを使ってホームページを
作り公開をするなんて、つい5・6年前までは思いもよりませんでした。
元々、パソコンやワープロなどの機械が好きな私は、いつかは購入したいと考えてはいました。
しかし、金額も高く、個人的に文章を書くには、ワープロで十分だと思っていました。インターネット
をするということが社会に普及してきても、パソコンは使いたいが、インターネットには、あまり関心
がありませんでした。インターネットに接続をすれば、自分が知りたいと思うホームページを検索
して、簡単に情報を得られることは知っていました。でも、同時にお金もかかるし、コンピュータウイ
ルスとかいう厄介なものともつき合わないといけないことになると思うと積極的にはなれませんでした。
パソコンは、何も入力しなければ、ただの空箱です。インターネットに接続をして、検索をすると
色々なホームページが出てきます。当然だと考えるかも知れません。でも、これは誰かが、商売
目的あるいは個人的に商売抜きで作成しているからなのです。自分のホームページを作られて
しゃる方にとっては、当たり前のことかも知れませんが、そうではない人にとっては、そうではない
かも知れません。目的のホームページが見つからないと何故だと腹立たしくなるかも知れません。
いまや常時接続のブロードパンドが一般化しました。自宅のパソコンを電話回線に繋ぎ、検索を
すれば、自分の好みのホームページが見つかる便利さが、ごく普通のこととして捉えられ始めて
います。昔のように、図書館へ出向いたり、本屋へその関係の本を探しに行ったりしなくても済む
ようになりました。25年前には、第三の波は、文字通り、未来への衝撃でもありました。しかし、
現在は、ごく普通のこととなりました。
ホームページを運営・管理をしていて思うことは、ホームページは、誰かが入力作業をして
いて初めて出来ているということを訪問される方には、頭の片隅にいつも置いて欲しいなと
いうことです。自分の都合の良い時に、都合の良いものだけを利用するだけの一方通行のもの
にして欲しくはないと思っています。確かに、パソコンは顔の見えない世界ですが、人間的な
ふれあいを大切にしたいと思っています。
第三の波の後に来る第四の波とは、一体何なのでしょうか?更に25年、生きているかどうかは
分りませんが、この世の中は、一体どう変化しているでしょうか。その頃には、ガンも腺筋症も克服
されていて欲しいものです。
第三十七回 記憶
人間が、人間であること。自分が自分であること感じることは何かと言えば、それは記憶だと思います。
病気には、色々とあるけれど、私が一番恐れるのは、自分が自分でなくなってしまうことです。痛みも
苦しいけれど、それで自分というものが無くなってしまうものでしありません。腺筋症の痛みに悩まされ続け
ているせいか、とにかくガンなどを始めとする病気での痛みが激しくなったのなら死にたくなるだろうなと
痛みと死を絡めて考えがちでした。しかし、痛みイコール死と結びつくとは限りません。貧血がひどくなり、
呼吸が苦しくなった時の息が出来ない恐怖。喘息の際の眠れぬ長い夜と絶え間ない呼吸の苦しさ。痛み
がなくても実に苦しい。そういうことは沢山あります。
最近は、自分が年を取ってきたせいか、そういった肉体的な苦しさはもちろん精神的な苦しさについても
考えるようになりました。MRIやMRAなどの診断画像の発達で、30歳以上の人には、微小な脳梗塞を起
こしていることが分ってきました。大脳の灰白色部分の脳細胞の数は、減少しないという説もあります。脳の
老化によって、損傷を受けるのは、脳細胞を保持し栄養補給をする、脳細胞から樹状に伸びている軸索や
グリア細胞で占められる白色部分だとも言われています。生まれてから死ぬまで、脳細胞は再生することは
ないとされていましたが、少しは再生をする能力も残されているようです。
自分が自分でなくなる病気は、脳細胞そのものが失われる脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などの脳卒中
や脳細胞が変性を起こすアルツハイマー病、神経伝達物質の異常による統合失調症などが、あります。
脳卒中などは、高血圧などの血圧管理や血糖値やコレステロール値に気をつけることにより、予防もでき
ます。やはり、怖いのは、アルツハイマー病です。原因不明の部分も多く、早ければ40歳でも起こります。
アルツハイマーは、脳卒中の場合と異なり、真っ先に障害を受けるのが、海馬など記憶に関係をする部分と
前頭葉の前脳連合野などの人間が人間である考える部分を侵します。その一方、手や足などの運動を司る
部分は、最後まで比較的よく保たれています。だから、介護をする人は大変です。サルにもボケはあるけれど
アルツイハイマーに特有なアルツハイマー原繊維化変化は見られないそうです。つまり、人にしか存在しない
脳の病気なのでしょう。人間が人間であるために発達させた脳細胞には、80歳を過ぎるとかなりの人がボケ
始めるという弱点が秘められているようです。
アルツハイマー病であると45歳くらいの時に診断された女性のドキュメントを読みました。その本には、日々
失われていく記憶が増えていく恐ろしさが描かれていました。ボケてしまえば、本人は幸せだというけとれど、
そうではないとも書いていました。今まで普通に出来ていたことが、急に出来なくなる恐怖と絶望は、察して
余りがあります。彼女は、旦那様と娘さんに支えられて何とか日常生活を送っています。
元気な時は、独身の方が気楽でいいなと思いますが、一旦、このような大変な病気になった時は、独身で
あるということは、つらいことだなと思いました。やはり、結婚はしておくべきかな?(でも、相手がいなきゃ話し
になりませんよね。)
女46歳、更年期真っ盛り。生理的な老化によるボケの自覚が始まる年でもあります。実際は、物忘れなど
が始まる5年以上も前から、脳は衰えているそうです。35歳を過ぎると脳の水水しさが少しずつ失われ始め、
萎縮が始まるそうです。何でもそうですが、使わない臓器の機能は、廃用性萎縮を起こします。近年、携帯
電話でのメール打ちやテレビゲームなどをしている時の脳の動きを血流で調べてみると反射的なもので、
脳のごく一部しか使われていないそうです。そのため、若くても脳の機能が低下している人が多いそうです。
インターネットも携帯電話もとっても便利な道具ですが、やっぱり、頭はきちんと使わないと駄目のようです。
記憶を司る部分は、何故か虚血にとても弱いと言われています。他のところよりも最初に老化したり、損傷し
たりします。元々、それほど利口でない頭です。少しでも、脳みその血流を増やしていきたいと思っています。
第三十八回 予防医学
病気になる前までは、健康だと言っていた人が、一旦、病気になるとやけに食べ物に神経質になったり、
名医はどこにいるか、どの病院がいいか、病気に効くものを求めて動いたり大金を払ったりをすることも多い。
健康だと自信を持っていた時も、既に病気に罹っていたはずだが、病気だと診断されるまでは、まるで病人
には見えなかったりします。なのに、病気と診断が下った途端に、すっかりと病人らしくなってしまうのは不思
議なことです。日頃から、健康に留意し、人体や病気などについての知識を少しずつ蓄えておくと慌てなくても
済む気がします。医学知識は、病気になってからは勿論、かかる前に知っておくと重宝すると思います。
人間であれば、いつかは必ず病気になり死んでいくものなのに、病気になるまでの間、自分の体に無関
心な人が多いことは驚きです。婦人病の自助グループの会合に来られる方たちを見ていても感じるのですが、
自分が病気になってから、その病気についての知識を一から収集しようとします。それは当然のことです。
しかし、その後、一通りの簡単な知識を得ると具体的にどこの病院のどこの医者で治療を受けたらよいの
かということに関心が移るようです。良い病院と良い医者さえ見つけられれば、後はその病院や医者を
信用してお任せするしかない。専門知識は、素人の自分には無理と最初から考えているようです。
医学部の学生でも、一つの病気については、長くても2・3時間くらいの講義しか受けないそうです。
自分が罹った病気については、縁を大切に?して、色々と勉強をしておきたいものです。病気と真剣に
付き合うためには、その病気については、自分の担当医と同じ程度の知識を身に付けて、医者と共に
治療に参加をしていくという気概が必要だと思います。
自助グループの会合に参加される方は、自分の病気に関しての病院情報や良い医者探しを目的と
される方が殆どです。会合には参加するけれど、その後も同じ病気に悩む者同士の交流は望んで
いないようです。会合に参加される方は、インターネット環境にある方なのですが、以前に比べて
一度会合に参加されて、ご自分の病気についての知識を得、病院や医者に関する情報を手に入れ
たら、それ以上は、個人と病院・医者との関係だと単なる情報集めの場として利用される方が増えて
います。
こう考えるのも、多分、筋腫や内膜症や腺筋症という病気とその治療のことだけを問題として
いるせいだと思います。私は、子宮の病気というだけではなく、自分の体を考え、今の日本の医療
について考える出発点にして欲しいなと思っています。医者と患者の関係を円滑にするためにも、
患者が病気に真剣に取り組み、医者に対してもきちんと物を言うようにしないといけないと思っています。
どこの自助グループも、インターネットの普及に伴って、自助グループを探し、その会合に参加し、
治療方針を決めていくが、自助グループを支える気がない人の問題に悩まされています。利用する
だけの人も、自助グループの存在は、心強いものは認めています。しかし、自分がその会のために
動くことなど思いもよらないことのようです。婦人病の患者は、増え続けていて、自助グループを必要
とする人は増えているはずなのに、どこもその運営は苦しいものです。それとも、自助グループは、
ホームページの中にある掲示板に取って代わられてしまうだけのものになっているのでしょうか。
インターネットによって、とても便利になり、人との交流も盛んになりました。しかし、人と人とを結ぶ
大切何かが失われているように思えます。人生、お金にはならないし、大変なことばかりだけれど、
大切なことがあります。そういうことに関心を持って応援をしてくれる人が出てきて欲しいなと思ってい
ます。
第三十九回 マイクロバブル
人間の赤血球は、約8マイクロメートル、つまり1000分の8ミリの大きさです。その赤血球よりも
小さなサイズの2・3マイクロメートルの泡を発生させての腫瘍の治療が期待されています。
ガラクトースという人体に無害な糖分を泡に閉じ込めて、外から強い超音波をかけることにより、腫瘍の
温度を上げて死滅させようという考えだ。泡そのものは、体内を回り、約15分から20分で呼気と共に
肺から排出されるといいます。泡は、普通の超音波検査を使えば、診断にも使えます。いわば、マイクロ
バブルによる温熱療法といえます。
腫瘍は、正常部分に比べて血管が集中しているために、泡がスムーズに流れずに停滞することに
目を付けての発想です。筋腫は勿論、腺筋症についても応用が利くのではないかと思っています。
マイクロバブルは、カキの養殖場においてのカキの洗浄や船舶の水の抵抗を減らすためにも実際
に適用されているようです。
マイクロバブルに、腺筋症や内膜症やガンなどに効く薬剤を封じ込めて、病巣に到達したのを
確認をして、そこで衝撃波を加えて、そこで泡を破裂させれば、ピンポンポイントでの攻撃が可能
となり、しかも、その薬による副作用も少なくて済むようになるのではないでしょうか。
マイクロバブルでも凄いと思いますが、その先のナノテクノロジーを利用すれば、もっと凄い治療
方法が出て来る気がします。体内ロボットによる手術などSFの世界が実現するかも知れません。
工学や流体力学などの物理学の理論と研究が医学の進歩にも貢献するという動きは加速して
いくと思います。第二次世界大戦の混乱は、生物学と物理学の融合をもたらしました。生物を物理
として捉えて、分子生物学が誕生しました。DNAの解析など、生物を単なる分子の固まりとして捉え
て見る見方は、医学を進歩させました。そして、それと同時に人のDNAやES細胞(胚性幹細胞)を
一つのモノとして、商売道具にもしてしまいました。
科学は進歩しています。そして、致死率の高い患者の多いガンの治療方法も次から次へと考え
出されています。ガンの治療方法は、そのまま良性腫瘍である筋腫にも応用されます。
しかし、同じ良性腫瘍である内膜症や腺筋症の治療については、その割に、進歩していないよう
です。思いがけない分野の研究から、腺筋症の新しい治療方法が出てくることを期待しています。
第四十回 時間
時間は、誰にも等しく流れていっているものです。しかし、時間の感覚は、年齢と共に段々とその
加速度を増していくように思います。子供の頃は、明日になるのがなんと遅く、行事がある日の何と
待ち遠しいことだったでしょうか。でも、段々と年を重ねるごとに、その時は速く過ぎ去っていくように
になりました。これが、50代、60代となっていったら、どんな風になってしまうのでしょうか。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)に侵されているイギリスの天才物理学者のホーキング氏の説によれ
ば、時間は、今、存在する縦と横と奥行きを示す空間が、水が氷に変化するように転移相を起こして、
空間の一つが時間に変わったのだとそうです。虚数の時間、つまりある数字を二乗して、マイナス1に
なるという世界で、それは起こるんだそうです。そう考えれば、アインシュタインの相対性理論から導き
出される宇宙の起源が特異点という特別な一点ではなく、普遍的にある確率で生じることになるのだ
そうです。宇宙が始まり、膨張を続けている世界では、時間は、一方向へ流れています。でも、宇宙が
収縮を始めたら、今度は時間が逆方向へ流れるのかも知れません。
ピクノジェノールを飲み始めてから、三ヶ月目に入りました。ピクノジェノールを飲む以前は、毎日の
ようにある痛みに苦しんでいました。それが、ピクノジェノールを飲み始めて、4日目で完全に痛みが
なくなりました。但し、その後は、生理直前のようなけだるさとトイレが近い状態が頻繁に起こるように
なりました。ピクノジェノールを飲んで初めての生理は、とても軽くて出血もいつもの過多月経と違い、
驚くほど少なくて痛みも殆どありませんでした。そんな状態が2ヶ月も続くと痛みのあった頃のことを
すっかり忘れる生活になりました。痛みのある時の時間は、何かしようとしても、とっても時間がかかり
ました。そして、痛みに耐える時間は、物凄く長いものでした。いつになったら鎮痛剤が効いてくるのか
、薬はいつまで効くのか、その間に何をするかといつも時間に追いかけられているような感じでした。
しかし、痛みがなくなると痛みに支配される生活から解放されました。したいと思うことは、出来ます
し、何とも簡単にしかも短時間に楽々と出来てしまうのです。痛みのない生活をすると痛みがあった頃
の生活を忘れてしまいます。痛みに長年苦しんできた人間でもこうなんですから、ましてや毎日痛みが
ある生活を知らない人たちにとっては、痛みが人生にどれほどの暗い影を及ぼしているかなど思いも
及ばないことだろうなぁと思いました。
順調に痛みの無い生活謳歌していた私ですが、ピクノジェノールを飲んでから2度目にやって来た
生理は、以前と変わらずにひどい出血がありました。それと共に痛みにも悩まされました。ただ、出血
時に出て来る血の固まりは、小ぶりのものとなりました。また、痛みも以前の気が狂うかと思うほどの
激しいものではありませんでした。そして、以前ならダラダラと続いていた少量の出血も起きませんで
した。8日ほどでスキッと経血も無くなりました。しかし、生理痛がなくなった時点でも、子宮や卵巣の
痛みは消えていません。排卵日に向かって痛みが増しているようです。今は、排卵が済んだのか一段
落をしています。
痛みがまたやって来ました。するとまた時間の流れが、以前のように変化しました。また、痛みに支配
され始めました。痛みがない生活を一度体験してしまったせいか、痛みが再発したとはいえ、ピクノジェ
ノールを飲んでいない頃に比べるとかなり楽なものになっているのにも拘らず、とてもしんどく感じます。
人間一度楽な生活をしてしまうとなかなか元の生活には戻れない(笑)。そんな言葉が頭に浮かびます。
ロキソニンを一日に3錠飲まなくてはやっていけない生活が一日に1錠かそれ以下に減っても、やはり
痛みのある生活は、苦痛に感じます。スプレキュアを服用している時に、様々な副作用に苦しめられつつ
も、痛みと出血と貧血から完全に解放された生活を一度体験してしまうと元の状態に戻っただけなのに、
その症状が辛くて耐えがたいものに感じてしまうのと同じだと思います。
腺筋症に悩む私たちにとって、時間は、年齢と共に痛みとその体験によって大きく変化するもののよう
です。ピクノジェノールは、継続して飲んでいこうと考えています。また痛みが消える日が訪れることを期待
しています。