第六十一回 繊維筋痛症
想像力とは、既知のイメージを組み合わせたキメイラでしかないとボードレールは言っている。
経験外のことは理解したくないと言う心理もある。人の苦しみは分からない。病気にせよ精神的な
悩みにしろ、経験した者でないと分らない。想像力豊かな人でも、「苦しみの種」を経験していない
と想像のしようがない。
病気の苦しみ、痛みも人にはなかなかわかりにくい。身内に病人がいたら、ある程度は察しが
つく。しかし残念な事に医者はたいてい健康である。
これは、繊維筋痛症友の会のHPの開設者の「病名を下さい」・・・わたしの闘病記の冒頭の
部分です。このHPには、その他にも、同じ繊維筋痛症と闘っておられる方たちの闘病記が
掲載されています。どの闘病記も胸を打つ言葉の数々で埋め尽くされています。こんなに、素晴
らしい、そして高い能力を持った 人たちが、毎日続く体中の痛みに苦しんでいます。もしかする
と繊維筋痛症は、知能の高い向上心の高い人しかならない病気ではないかと疑うほどです。
繊維筋痛症は、体のあちこちの筋肉や関節に、3ヶ月以上続く痛みが現れる原因不明の病気
です。痛みの程度や部位は、さまざまです。いくら検査をしても異常の原因が分らないのも、この
病気の難しい点です。病気は以前から知られていたが、1990年にアメリカで診断の目安がで
きた。アメリカの患者は、人口の2%から5%と推計されていて、意外と患者数が多いことが分っ
てきました。診断は、関節リウマチなど痛みの原因がほかにないかを調べます。全身に18ヶ所
ある圧痛点と呼ばれる場所を指で押して調べます。治療の柱は、薬、心の診療、運動です。
薬物療法では、抗うつ剤や精神安定剤、筋弛緩剤などが使われ、約半数の人の痛みは和らぐ
そうです。ステロイドなど抗炎症剤の効果は、あまりないようです。最近、日本で開発されたノイ
ロトロピンという鎮痛薬が注目されています。痛みに伝わる精神回路に働く薬だそうです。
毎日、痛みと共に苦しみ、しかも痛みに有効な治療法もなく、いつ治るかも分らない状態の中、
経済的にも精神的にも患者は、追い詰められていきます。第一、繊維筋痛症という病名まで
辿り着くことが一苦労のようです。四六時中続く痛みを忘れるために、時間に隙間を作らない。
自分を二つに使い分ける。痛みのある自分と痛みのない自分。私もそんな頃がありました。
痛みで気絶をして三日間意識がなかったという話しを読んで、その痛みの激しさに驚きされました。
医者の言葉に、「あなたのかかった病気は、死ぬような病気じゃない。」というものが何人かの
闘病記の中に出てきます。患者は、「確かに死なないかも知れないけれど死にたくなるほど痛い
」ことを知って欲しいとありました。もっともな意見だと思います。人間は、自分の痛みは、一分でも
長く辛く感じます。でも、他人の痛みは、一時間だって平気です。死なないから痛くても別にいい
じゃないかなんて言えないです。医者には、患者の痛みは分らなくても分ろうする努力をして
欲しいと思います。
繊維筋痛症の人の闘病記の中にも出てきますが、一見、健康体に見えても体が辛い、苦しい
人がこの世の中には沢山います。強い痛みがあっても動ける人間は、明らかに障害を持っている
と分る身体障害者と異なり、健康な人だと見られることが多いです。そのために、人の言葉に傷
つき、不都合なことも起きます。腺筋症も繊維筋痛症も患者の数が多いというのに、その病名が
一般の人には知られていません。繊維筋痛症のHPの闘病記を読み、あらためて痛みについて
考えました。早く、1日でも繊維筋痛症の皆さんの痛みの治療方法が開発されることを望みます。
モルヒネも効かない痛みなんて、辛すぎます。(>_<)
第六十二回 肺リンパ脈管筋腫症
肺リンパ脈管筋腫症は、若い女性に見られる病気です。英語の略語から「LAM(ラム)」とも
呼ばれている。発病の時期は、三十歳前後が中心で、国内には患者が百人から二百人ほど
いると推定されています。ラム細胞という特殊な細胞が肺を中心に異常増殖は、数ミリから一セ
ンチほどの嚢胞と呼ばれる空気の袋ができ、肺の働きが低下します。時には、気胸を起こします。
この異常増殖には、女性ホルモンが関係していて、ホルモン分泌が活発になる年齢での発病
が多いと言われています。遺伝病ではありません。最も多い症状は息切れで、胸の痛みや呼吸
困難から酸素吸入が必要となる場合もあります。治療法は、女性ホルモンり働きを弱める内服薬
を使ったり、点鼻薬や注射薬で卵巣機能を停止させたり、卵巣の摘出を行う場合もあります。
しかし、病状が進行すると脳死者からの肺移植または近親者による肺の一部提供による生体
肺移植を受けなければならなくなります。
この病気は、患者の数が少なく、時として命にも関わるものです。病名の中に、筋腫という
名前が入っていて、最初は、内膜症の組織が肺に転移して、そこで筋腫のようになっている
状態の病気なのかと思いました。(-_-;)でも、全然違う病気でした。
痛みも苦しいもので、息をする度に苦しいというのも辛いものです。患者さんの数も少なくて、
病気と闘う中、友の会を作り活動されていらっしゃるようです。繊維筋痛症もそうですが、本当
に苦しく辛く命にも関わるような大変な病気なのに、その名前と病状が一般の人には伝わって
いない病気というものは、多いものだなぁと思います。女性ホルモンの関与があるという点で、
確かに主に肺の病気ではありますが、とても強い関心がある病気です。
貧血がひどい時、一息息を吸うのも苦しく、また空気を吸い込んでもまだ苦しく、体中が酸素不足
だと叫んでいるような状態は、恐怖です。痛くはないけれど、とてつもなく苦しいものです。小児喘息
の発作で眠れない夜が延々と続いたとしたらと考えると彼女たちの苦しさが想像できます。
そう、この病気は、男性にはない、女性だけの特殊な病気なのです。肺リンパ脈管筋腫症の名前
が、もっともっと知られるようになればと願っています。勿論、腺筋症もです!
第六十三回 運
私は、本当にパソコン運が悪い。(結婚運はないです。(*_*))生まれて初めて買ったパソコンは、
今現在、毎日使っています。このパソコンは、ノートパソコンです。ノートパソコンは、持ち運びする
のには、とても便利でインターネットへ接続するのも簡単です。第一、デスクトップのように、ディスプ
レイと本体を繋ぐ面倒臭さがありません。値段は少々高めですが、やはり便利です。
でも、このノートパソコンとの付き合いは、故障との闘いでした。最初から、電源系統に違和感を
感じていました。AC電源で使っていたはずなのに、いつの間にやらパッテリー電源になっていて、
パッテリー切れの警告音が鳴り出すということが何回か起きました。パソコンを買ったのが、初めて
ということもあり、また日本の電化製品は、殆ど故障をしないと信じていたところもあり、自分の使い方
が悪いせいかも知れないと考えていました。それにしても、パソコンのメーカーの保証期間はうまく
出来ていますね。一年間なんて、あっという間です。それに、故障があっても、それがはっきりと
パソコンの故障だと分る時には、一年が過ぎてからということが多いのです。
私のノートパソコンも、電源系統の故障が、多発しました。2年前に、煙が出て、マザーボード
を交換してからは、ようやくトラブルが起きなくなりました。しかし、それまでは、画面が突然消えた
り、音は聞こえても全く画面が見えない。Windowsの起動ができない。画面にアラビア文字?の
ようなものが表示され続ける状態に陥ったこともしばしばでした。
今は、小部屋の管理人を運営している責任から、マイクロトレンド社のウイルスバスター
を導入しています。しかし、最初のうちは、メールしか使っていないこともあり、コンピューターウイ
ルスは、別の世界の話しのように思っていました。しかし、色々な人たちとメールのやり取りを
するようになるとこんな北海道の片田舎に住むおぱさんもウイルスの餌食になりました。
ウイルスは、どんどん巧妙になってきています。単純な奴からどんどん頭の利口なものに変わ
ってきています。面倒臭くても時間がかかっても、ウイルスバスターのソフトをインストールして
時々、情報の更新をしないと被害者になり、また逆に加害者にもなってしまいます。パソコンは、
便利で人と人との関係を広めて深めてくれますが、その一方で、厄介なことも多いです。
さて、そんなこともあり、万が一、ノートパソコンが使えなくなった時、インターネットに接続は
していないデスクトップのパソコンも別に買いました。このパソコンは、ノートの時代に比べて
進歩が激しく、テレビが見られ録画もできます。デスクトップは、ノートに比べて、同じ値段では
機能も良いです。ただ、気になるのは、キーボードが大きくて幅を取ることでした。もっとコンパ
クトなものの方が私は好きです。そのキーボードの「の」の字の入力に時間がかるのが気になっ
ていました。(私は、日本語入力をワープロ時代以来、かな入力しています。)それにキャップスロ
ックという固定して大文字の英語を表示する機能が使えない。でも、それが使えなくても、何とか
使えました。でも、いつの間にか完全に「の」の字が入力できなくなっていました。他にも変な
ところはないかと調べてみると無変換と変換、ページアップ、カタカナひらがなのキーが反応し
ません。キーボードは、安くて便利なものも出ています。だから、駄目でも別のものを使えばいい
のだけれど・・・・。でも、使えないキーボードがあるというのは、もっと使えない。ということで、修
理することにしました。
インターネットの仲間でも、パソコンの故障の話しを時々は、耳にしますが、それにしても私
の場合は、トラブルが多いようです。パソコンは、他の電化製品に比べて高額なくせに、まだ
完成された商品とは言えません。私の場合は、パソコン運が悪いと思いますが、パソコンは
取り扱い説明書に目を通さなくても、電源を入れれば使うことの出来るようになるテレビや電子
レンジとは明らかに異なります。一度、購入をして別の周辺機器を接続しようとしたりすると
うまくいかない場合も多いです。
とりあえず、インターネットへ接続をしてメールとホームページを見るだけという使い方なら、
テレビのチャンネル設定と同じくらいの労力で、すぐに使えるものにして欲しいと思います。
それにしても、パソコンはあると便利な分だけ壊れると忽ち困りますねぇ。皆さんのパソコンの
調子はいかがですか?
第六十四回 ロイコトリエン
大森赤十字病院(東京都大田区)の産婦人科医師の内出一郎氏と栃木臨床病理研究所
長の菅又昌雄氏らは、子宮内膜症の発症にアレルギー反応が関与している可能性を動物
実験で確かめたそうです。さらに人間の内膜症組織を顕微鏡で詳しく調べたところ、アレル
ギー反応にかかわる肥満細胞という特殊な細胞が異常に増えていることを発見したそうです。
既存の抗アレルギー薬で症状が緩和できる可能性があり、その中でも特にアレルギーを
誘発する物質であるロイコトリエンの反応を抑えるロイコトリエン拮抗薬が増え過ぎた肥満
細胞を消滅させる効果が高いそうです。子宮内膜症の患者は、花粉症や喘息などのアレル
ギー疾患を併せもつ人が多いようです。私も、小児喘息や蕁麻疹、アレルギー性鼻炎など
持ちのアレルギー体質です。生理の時には、咳がよく出ます。咳が出ると出血がひどくなった
り、凝血が出たりするので、なるべく咳は出したくないのですが、何故か生理の時は、咳が
よく出ます。ロイコトリエンは、喘息を引き起こすことからも分るように、肺に沢山存在します。
でも、同じくらいに子宮にも存在するそうです。このことは、私が生理の時に、咳に悩まされる
ことと何か関係があるのではないかと考えています。
内出氏らは、気管支喘息を持つ内膜症患者約100人に2週間から3ヶ月間、1日に一度、
ロイコトリエン拮抗薬を服用してもらったそうです。その結果、約八割で月経痛が改善された
り、月経血量の正常化がみられたそうです。服用後に、内膜症の手術を行うと組織が剥がれ
やすくなり、出血も僅かで済むそうです。服用後、半年から一年で妊娠した人も結構いるとか。
ロイコエトリン拮抗薬は、保険で3割負担の場合は、1ヶ月3000円。喘息がない人の場合も
保険外での治療が受けられるそうです。副作用は、胃のもたれ程度の軽微なものだそうです。
ロイミエトリン拮抗薬には、一般名プランルカスト(商品名 オノン)、ザフィルルカスト、
(アコレート)、モンテルカスト(キプレス シングレア)などがあります。
喘息の薬で、内膜症の痛みや出血量が減るなら、同じ仲間の腺筋症でも、きっと効果が
見られるのではないでしょうか。腺筋症仲間では、アレルギー体質だという人が多いという
印象があります。また、湿疹や喘息に悩んでいる時は、冷え性が軽くなり、冷え性が軽く
なったら、湿疹や喘息が悪くなります。腺筋症は、その辺はどうなのかなぁ。腺筋症もアレル
ギー体質のせいだとしたら、今後、内膜症や腺筋症はますます増えていくことでしょう。
内膜症がアレルギーが原因で起こるとしたら、筋腫は、どうなのかなぁ。筋腫は、アレルギー
とは関係がないのでしょうか。初潮から腺筋症だったのではないかと考えている私からすると
筋腫も腺筋症も生まれつきのような気がします。アレルギーは、それを促進しているだけじゃ
ないのかなと思います。
でも、腺筋症も内膜症もアレルギー反応が発症の原因だと分り、治療方法が確立されて
いけば、いいなぁとも思います。今のままじゃ困ります。少しでも症状が緩和される薬が出て
くることを期待しています。
第六十五回 心臓
心臓が、1回の収縮で送り出す血液は、70から80ミリリットル。脈拍は、毎分70〜80回と
して、一分間に送り出す血液量は、約5リットル。これを一月に換算すると、何と奈良の大仏様
の容積に相当するそうです。人間の心臓には、右心室、右心房、左心室、左心房の四室で
形成されています。四室で構成された心臓を持っているのは、哺乳類と鳥類だけだそうです。
しかしながら、不思議なのは、血液の酸素供給の効率が悪いのだそうです。静脈から心臓へ
戻ってきた血液を調べると酸素が22パーセントしか消費されていないそうです。ところで、心臓
もまた血液を必要としています。心臓自身には、全身へ運ばれる血液量の5%に相当する血液
が運ばれています。ここで、消費される酸素と異なり、70〜75パーセントにも達するそうです。
心臓は、筋肉でありながら、人間の一生の間、休まなく収縮と拡張を繰り返します。マラソン
をすると筋肉には、乳酸という物質がたまりますが、心臓の筋肉は違います。心臓の筋肉は、
ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーの生産効率がきわだって高く、乳酸は、ほとんど
できないようです。
そんな働き者の心臓でも、ストレスが溜まり、コレステロールを溜め込むと冠状動脈が詰まり、
狭心症や心筋梗塞、あるいは心室細動を起こしたりします。不整脈を起こして突然死を起こす
のは、自律神経が副交感神経から交感神経へ切り替わる、あるいは、その反対に、交感神経
から副交感神経へ切り替わる時間帯だそうです。起きてから3時間、寝てから3時間の間が
危険だそうです。
貧血がひどくなると動悸が激しくなります。筋腫心臓という言葉もあります。これは、貧血によって
酸素効率が低下した分、心臓が余計に働いて、血液の循環速度を速めてるために、心臓の筋肉
が肥大するというものです。私の場合は、貧血はひどかったものの幸い心臓の肥大は見られませ
んでした。ただ、その動悸と共に、心臓の存在を感じます。
心臓・・・動悸・・・貧血ではなくて、素敵な男性と巡り会って、ドキドキとときめいてみたいものです。
ん〜、微分積分の問題を解くよりも、うんと難しいそう。(爆)
第六十六回 ブラキストン線
デフレの象徴とされた激安の吉野屋の牛丼が、狂牛病騒ぎで姿を消し、今度は、中国産の肉で
商売を再開するとのニュース報道がありました。吉野屋の牛丼が何故、一杯280円という安い価格
で供給できたのか?安いアメリカ牛肉があったから。勿論、その要素も大きいでしょう。しかし、その
ベースとなるご飯の存在もまた大きいです。この吉野家の牛丼を支えるブランド米の半分は、北海道
産のコメ、きらら397が支えています。
牛丼一杯、コメがその容量の8割を占めています。並盛一杯あたり、100グラムのコメを炊き上げる
と240グラムとなります。きらら397が使われる理由は、なによりも値段が安いことが挙げられます。
全国の人気ブランド米が売買される自主流通米の市場では、新潟産こしひかりの1俵あたりの取引
価格が、2万円近くに対して、きらら397は、1万2、3千円という価格帯です。価格が安いだけではなく、
粒が大きくて炊き増えがします。単純計算をすると牛丼一杯あたりのコメ原価を27、8円で仕入れてい
る勘定になるそうです。そして、一番、大きなポイントは、コメの質が牛丼に最も合うのだからだそうです。
一般に、コメの味を決定する成分として、たんぱくとアミロースの二つが挙げられます。たんぱく質の
含有量が低いほど粘り気が多く、また、でんぷんの一種であるアミロースの値が低いほどコメの味は、
うまみが増すとされています。北海道米は、たんぱくとアミロースの値が高く、まずいとされてきた。
夏の短い北海道では、コメが登熟して食味が決定する初秋の時期になると、急激に気温が下がり
始める。この登熟温度の低さが北海道のコメの食味を下げている原因とされてきた。
牛丼に求められる品質は、白飯のそれとは異なるそうです。粘り気が多いと炊き上がったご飯の上に
具をかけてもタレが丼の底までうまく到達しない。その点、やや硬めのきらら397は、タレ通りがよく、
むしろ牛丼に向いていることが分ったそうです。うまくない米のきらら397を売り出すために、ホクレン
は、平成8年度から、高整粒米による仕分け集荷を行っている。コメは、大きさが一粒ずつ違うものだ
が、その大きさに差があると味の低下を招く。一等米の基準は、整粒の基準値が、70%以上とされ
ている。ホクレンは、きらら397の整粒の基準値を80%に設定して、外食産業の需要に応えようと努力
をした。
牛丼は、吉野家に限らず、他のチェーン店でも、北海道米のきらら397が支えています。北海道人
として、ちょっと誇らしい気持ちです。
明治政府からの委託を受けて、北海道の農業を指南したアメリカのケプロンは、本州と北海道では
生息する動物が異なるブラキストン線があり、コメの栽培は無理と報告したそうです。でも、今や北海
道は、全国一の米の生産地になっています。恵まれない環境だからこそ努力し続けているのだと思い
ます。地元で作っている「おぼろづき」というお米は、冷害にも強くて味もこしひかりよりも美味しいそ
うです。そのうち、北海道産「おぼろづき」が、こしひかりを越えるかも知れません。
第六十七回 深井戸
地球規模で、深井戸が増え続けています。人口増加に対応するためです。稲作が年に3回行う、三
期作になると十分な水を確保できず、深井戸を堀り、農業用水や飲料水として使うようになりました。
その結果、砒素に汚染された飲料水が増えました。砒素は、天然に存在し、砒素が集まっている地層
から取った水は、高濃度に砒素が含まれています。全世界の規模で、慢性中毒の患者が増えています。
砒素は、猛毒であり、一般的にその半数致死量は、体重1キログラム当たり、0.002グラム
であす。体重60キロの人ならば、0.12グラムを摂ると急死する可能性が高いことになります。砒素は、
元素であり、天然に存在します。そのため、火葬をしても骨に紫色の斑点が痕跡として残るそうです。
もっとも、現在では、火葬の温度が、高くて、骨にそうした痕跡を見つけるのは難しいそうです。
但し、肉眼では痕跡を見つけられなくても、元素としての性質を維持しているので、微量分析装置を
使えば検出できます。
体重60キロの人間が、僅か0.12グラム、耳掻き一杯分で死んでしまう恐ろしい砒素ですが、全く
砒素が体内にないと活動性が鈍るそうです。砒素は、細胞にエネルギーを供給するATP(アデノ
シン三リン酸)の機能を阻害して、細胞死を招き、その結果として死をもたらします。
このように恐ろしい砒素ですが、毒は薬にもなります。ペニシリンなどの抗生物質がなかった頃
の梅毒の治療薬サルバルサンは、砒素を使ったものでした。この薬を開発したのは、ドイツのP・
エールリヒと日本の秦左八郎でした。この薬は、魔法の弾丸と呼ばれ、化学療法の先駆けとなり
ました。サルバルサンの意味は、「世を救う砒素」です。
携帯電話と砒素とは深い関係があります。また、カメラの自動焦点の光源、コンパクトディスクの
赤い光にも関係があります。これらには、ガリウム砒素半導体が使われています。砒素を使って
いる半導体は、砒素とガリウムの合金で、1960年代から採用が始まり、70代後半に入り、本格的
に用いられるようになりました。従来の半導体に比べて、ガリウム砒素半導体は、スピードが速く、
コンピュータの処理速度が向上します。また、光を発する性質を活かして、コンパクトディスクなどに
使われます。また、波長の短い短波の処理に強く、衛星放送装置や携帯電話に使われています。
砒素の解毒剤は、バルと呼ばれるジメルカプロールです。この解毒剤は、一定時間ごとに筋肉
注射それ、体内で砒素などの重金属と結合し、生命体の酵素と重金属との結びつきを断つ働き
をし、その力を発揮します。重金属と結合後は、細胞に入り込むこともなく、そのまま腎臓へ回り、
尿と一緒に排出されます。この威力を示したのは、森永砒素ミルク中毒事件の被害者について、
14年目に行われた調査結果でした。バルの注射を受けた人が後遺症がはるかに軽かったのです。
死者140人、患者1万2000人のこの事件は、砒素の恐ろしさを印象付けました。
しかし、砒素は、今や、IT社会には無くてはならないものになっています。毒とうまく付き合う方法
を考えなければいけません。水銀も、水俣病を引き起こしました。しかし、今日、水銀のお世話に
なっていない人は殆どいません。ほんの僅かですが、蛍光灯には、水銀が含まれています。自治体
の中には、そのことを熟知していて、個別に回収しています。私の住んでいる町もそうです。でも、
それは、全体からすると、僅かに1%に過ぎないそうです。
便利さと引き換えに、現代人は、毒を知らずに接触する機会がどんどん増えてきています。
皆さんは、この矛盾をどう思いますか?
第六十八回 看板
全国的に女性外来を開設する病院が増えてきています。思春期から更年期あるいは老年期
までの女性の体を総合的に診断をする。男性の医者に対しては、なかなか口に出来ないデリケ
ートな女性特有の症状や心理状態を同性である女医さんには、相談もしやすいので結構な評判
にもなっているようです。それまでは、どうしても敷居が高くて病院へ行く気にならなかった女性
も気軽に診察を受けようという気持ちになれることは、とても良いことだと思います。
全国各地に、女性外来が出来たことは、大変喜ばしいことです。しかし、それが必ずしも悩める
女性の強い味方かと言えば、そう簡単には断言できません。北海道のある大学病院にも、女性
外来の診療科が設けられました。それまでの産婦人科や内科の診療に満足できなかった患者
が、女性外来ならば、女性性に配慮したきめの細かい診察と治療が受けられると考えて受診者
も増えているようです。
私が参加している地元の婦人病の自助グループの会員の一人も、早速、この大学病院が開設
した女性外来に行ってきました。大学病院の女性外来であれば、何かの時には、他の科と協力
をして治療を受けられるからと思ったそうです。想像通り、患者が多くて診察までには相当な時間
がかかったそうです。女性による女性のための女性に特化した診断と治療がキャッチフレーズだ
ったそうです。その方は、それまで、女医さんの経営する個人病院へ通院していたそうです。
その個人病院では、手術を受けることが出来ないのでということもあったそうです。
診察の順番が回ってきて、問診と色々な検査を受けたそうです。そして、その担当していた
女医さんに、次回からも、私を診てくれるのは、先生なんですか?と尋ねたそうです。すると
返ってきた言葉は、診察は、女性外来でするけれど、実際の治療は、別の各科ですというもの
でした。つまり、入り口は、女性による女性のための診察ですが、実際の治療は、いままで通り
だということです。女性外来と聞けば、診察から治療まで、一貫して女医さんが責任を持って
してくれるものだと思います。それが、単に診断だけなんて納得ができません。それを口にする
と、それならば今まで通り、その個人病院の女医さんへ通院された方がいいのではないですか
と素っ気なく言われたそうです。
女性外来を設ければ、女性の患者が増えてやってくるという単なる経営上の観点から開設
しているような病院は、看板倒れもいいところです。そんな女性外来は、いりません。
真に女性のためになる女性外来を作って欲しいものです。
第六十九回 ノート
痛みを軽くするため飲むはずのピクノジェノールを飲み続けていると何故か痛みが出ます。
別に飲まなくても痛みはあるのですが、それが強くなります。そして生理らしきものが来ません。
出血をしても、内膜が厚くなって支えられなくなった分が仕方がなく出てくる程度です。出血が
少なくても飲み続けると体の中に毒素が溜まってくるような不快さが増してきます。そこで、飲む
のを中止するとすぐに生理が始まりました。その生理が長いです。(@_@)まるで今までの分を取り
返すかのように出ること出ること。出血大サービスです。(笑)けれども、生理の痛みは、随分と
軽くて済みます。その長い生理がようやく終わりました。そのあと最近は生理であるなしに関わら
ず、毎日のように痛みが続いているですが、それがありません。
久し振りに痛み止めを飲まない日が続いています。ピクノジェノールも毎日1錠ずつ飲み続けて
います。正確には、ピクノジェノールとその偽者とされているパインバークを交互に飲んでいます。
薬に敏感な私にとっては、そのくらいの量が適量のようです。ピクノのおかげか、それとも一緒に
飲んでいたキャッツ・クローのおかげかは分りませんが、時々は重苦しい痛みがあるけれども何と
か痛み止めを飲まずに生活できています。しかし、子宮の痛みとは別にある前側の太腿の膝近く
にあるもやもやした鈍痛はあります。完全に痛みから解放されたら、世界が変わると思います。
こんなに痛み止めを飲まない日が続いくのは、もう五年以上も昔のことになります。痛みをあまり
感じない日が続くとまるで呪いの魔法を解かれたお姫様?のような気分になります。今まで、しよう
とは頭では思っていても痛みがあって動けない・続けられないこともやってみようという気力も湧い
てきます。いらなくなって溜まっていた書類や本などを整理して、それを紐で結んで積み上げ、古
新聞屋さんが来た時に出しました。一度読んだことのある本に目を通すと痛みのある頃に比べる
と頭の中にすっと入ってきます。30歳少し前から、過多月経がひどくなり、貧血がどんどん進んで
いった時は、まだ日常的な痛みはありませんでしたが、記憶力の低下を感じました。脳が酸素欠乏
に陥っていたせいだと思います。その頃は、姉から、30歳を過ぎたら、どんどん忘れやするよとお
どされていました。姉は、35歳を過ぎたら、もっと物忘れがひどくなる。40歳を過ぎたら、あれそれ
と代名詞ばかりになると少し先を行く体の老化と共に脳の老化についての苦労話を聞かせてくれ
ます。少しありがた迷惑かなぁ。(爆)私自身としては、記憶力は、加齢よりもその時の貧血の度合
いとの関係が強いと思います。でも、私も更年期まっしぐらの年齢です。自覚症状はないけれど、
かなりボケてきているのかも知れません。
今回、書類や本を整理していた時に、同時に学生時代に利用していた色々な種類のノートも出てき
ました。どれも途中までしか使っていません。私は、なかなかノートを使い切ることがありませんでした。
先生が黒板に書く文字や数字を書き写す程度です。沢山のノートをキレイな文字で次々に使い切って
いく友人を横目に、結局は、三分一くらいしか使わず余白のページが残った沢山のノートの山に向き合
い、改めて苦笑しました。どうやら私は、メモを取るばかりで、ノートを完成させることは苦手です。
昔の本を整理していると同時に、過去の清算もしているのだなと思います。過去も大切ですが、新しい
自分を作るためには、過去を捨てていくことも大切なことなのではないでしょうか。過去も大切ですが、
それよりもこれから先、より良く生きるために努力することが重要ですものね。
こんな私ですが、キレイな文字できちんと整理された理路整然としたノートを一冊は完成させてみた
いなと思っています。学生時代、皆さんのノート作りは、どのようなものでしたでしょうか。
第七十回 疑問
病院へ行き、いつも疑問に感じることは、患者様と患者を呼び、インフォームド・コンセント
などを売り物にしている病院が増えているが、患者の側から見て、それほど提供しているサービス
が向上していないということです。診察しなければいけない患者が多くて三分医療にならざる得ない
と嘆いてはいるが、それを解消する有効な手立てはない、とテレビなどの報道番組でも結論は出ず
のままで終わっています。でも、それは本当だろうか?
学校の先生が、独自に試験や授業のためのプリントを作って配るように、医師など病院側でも、
実行しようといれば出来ることはあります。例えば、子宮筋腫や子宮内膜症や子宮腺筋症や子宮
がんについて医療知識をまとめた簡単な冊子を作って準備しておき、これらの病気として診断を
受けた人たちへ手渡すことが出来ます。腺筋症の場合は、他の病気に比べて知名度も低く、せんき
んしょうと聞いて、正しい漢字が頭に浮かぶ人は少ないでしょう。医師から、腺筋症と告げられて、
その場で簡単に説明を受けても、理解することは難しいでしょう。しかし、こうした冊子が一冊あれば、
随分と役に立つと思います。
私が、腺筋症と告げられた時は、ああやっぱりという思いでした。その後、治療のために病院へ
行き、待合室で順番を待っている間、「この中には、私と同じ腺筋症の人はいないのかしら。同じ
病気の仲間と話しをしてみたい。」という衝動に駆られました。私以外にも、病院の待合室で、そう
感じた人は、一人や二人ではないと思います。
患者の側では、医師から病名を告げられるだけで、その病院には、何人くらいの自分と同じ病気
の患者がいるのかは把握することができません。医療は、単に知識の提供だけではなく(と言っても
これさえも現状では不十分な場合が殆どですが。)、心のケアも同時に大事なことだと思います。
しかし、この心のケアは配慮されていません。医師は、患者のプライバシーを守る義務があるので、
あなたの他にも誰それさんが、腺筋症ですよ、とは言えないのは分ります。でも、近くの婦人病の自助
グループやホームページなどを紹介することはできると思います。その地区の医療機関が主となって、
患者会を作る手助けをすることが、もっとあってもいいと思います。
医療とは、体の治療と共に病者に対する優しさ、つまり共感を持って始めて、その効果を上げる
ことができるものではないでしょうか。患者の側からも、自助グループへの参加は、あまり活発とは
思えません。インターネットの普及に伴い、自助グループに頼らずとも、婦人病のサイトがあればいい。
その中の掲示板が、十分にその代わりになっている。そう思う人たちが増えてきているのかも知れま
せん。でも、沢山の仲間が、直接顔を合わせて病気についての話しをすることは、インターネットでは
できないことが沢山あります。
腺筋症に悩む人たちは、沢山いて、その腺筋症患者を診ている医師たちも沢山います。それなのに、
どうして世間一般には、子宮腺筋症の名前とその理解が進まないのかが、とても不思議です。
また、腺筋症患者同士の団結力も希薄です。患者会は、どこも慢性的な運営者不足だとも聞きます。
病気になった時に、患者会を探し当て、会に参加してほっとした経験があっても、何度か参加するだけ
で、心が落ち着いてしまった後は、関係を断ってしまう人が殆どなのかも知れません。もう一歩、考えを
進めていけば、患者会を継続していくことは大事なことで、自分自身もその運営に加わろうと思うので
はないでしょうか。喉元過ぎれば熱さを忘れる、ということなのでしょうか。その病気についてだけで物事
を考えるのだけではなく、もっと大きな視野で、医療全体について、医師と患者、病院、医療体制につい
て物事を考えていけば、日本の医療は、もっとより良いものに変わっていくと思います。